2012年5月15日火曜日

「サボテンの花」―チューリップ


ぼくがはじめてサボテンの花を見たとき、その花は、きっと、ほかの草花のドライフラワーか、上手に似せて作られた造花を、適当にサボテンに刺して、飾り付けているものだと思っていました。

ほかの鉢植えの花とは違って、水遣りの手間ひまを怠ったとしても、滅多とは枯れないサボテン…まさに、その尖った棘のようにとげとげしく、その厚みのある葉肉のように憎々しげなサボテンが、あんなに小さく可憐で、かつ色鮮やかな花をつけるとは…。

でも、ときとして相手に棘を刺し、傷つけているサボテンだって、些細な一言、ちょっとした態度に対して、ときには、人知れずに、傷ついていることだってあるのかもしれない…。

そう思えるようになったのは、それなりに人生経験を積んでからです。


悲しみや痛みに聖書の研究
   ほんの小さな出来事に 愛は傷ついて
   君は部屋をとびだした 真冬の空の下に
   編みかけていた手袋と 洗いかけの洗濯物
   シャボンの泡がゆれていた
   君の香りがゆれてた
一方の当人にとっては、ほんの小さな出来事…、でも、時として、それが、もう一方の相手を、切り刻んでいる事だってあります。

普通は、棘が指に刺さった、と考えますが、果たしてかならず、そうでしょうか。

指の方が反対に棘に向かっていって、刺した、つまり刺させたのかも知れない…。

他者に厳しく、自己に寛容という、極端なエゴイスト同士ではなくても、ものごとの受け止め方は、百人百様です。

それは十数年来の友人同士や、永遠の愛を誓った恋人同士、腰の曲がった老夫婦同士だって、同じことがいえるかもしれないのです。


聖書は天使の言うことを研究ガイドをダウンロード
   思い出つまったこの部屋を 僕も出てゆこう
   ドアにかぎをおろした時 なぜか涙がこぼれた
   君が育てたサボテンは 小さな花をつくった
   春はもうすぐそこまで 恋は今終った
恋の終わりは、時として、春の嵐のように、何の前触れもなく、突然に襲いかかり、そして、あっけなく幕を引いてしまいます。

なぜ終ったのかという、客観的な検証も、論理的証明も、合理的説明もつかぬ不可解なままに…。

ドアにかぎをおろしたから、涙がこぼれたのか、あるいは、哀しくなって、涙が出たのか、または、涙が出たから、哀しくなったのか…。

考えれば、ますます混沌としてきます。


どのような言葉が奇跡の研究と説明です。

   この長い冬が 終るまでに
   何かをみつけて 生きよう
   何かを信じて 生きてゆこう
   この冬が 終るまで


長い冬…聞こえてくるのは、吹きすさぶ、雪まじりの木枯らしの音…いずれにしろ、季節はまだ冬。

春の足音が聞こえてきそうで、こない冬。

冬は必ず春となる…なんて、ことを考えながら、生きていくのが人生なのかも知れません。

サボテンの花ならぬチューリップは、昭和46年7月、財津和夫さんが中心となって、ビートルズの影響を受けた福岡の大学生5人で結成し、47年に「魔法の黄色い靴」でデビューしました。

そして、リードボーカルの財津和夫さんのボーカルではなくて、キーボード担当の姫野達也さんがボーカルをとった「心の旅」が、なぜかミリオンヒットしました。



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